マギー・ホーリ
私は、1985年、セントジョンズ・カレッジを卒業後、来日しました。15年の歳月を
東京の都心や京都の山村で過ごし、2000年に、アメリカに帰国する頃には、大変流暢
な日本語を駆使するまでになっていました。私は、世界的に有名なデザイン出版社か
ら著書を出版したり、デザイン誌に著作を投稿するなどデザインライターとして長く
活動しています。活躍めざましい多くの著名な日本人デザイナーやクリエーターの方
々(戦後の第一世代)の知己も得ています。15年にわたる日本滞在によって、日本
の文化史におけるデザインの位置について理解を深めることができ、それとともに、
デザイン界独自の歴史や言語に親しむことができました。この十年は、翻訳のパート
ナーとしても活動してきましたが、こうした理解と経験に裏付けされた文脈を出来る
限り反映させながら、日本人クリエーターの国際的存在感をより高めることに尽力し
たいとの思いで、楽しみながら仕事をしてきました。私のライターとしての仕事は、
www.maggietext.comに紹介していますので、是非、ご高覧下さい。
内藤ゆき子
名古屋市の南山大学で英語を専攻。英検一級と通訳ガイドの有資格者。
1974年から1975年にかけて有吉佐和子氏の「複合汚染」(新潮社)が、朝日新聞に連載され、社会的に大き
な反響を呼びました。この著作の中で紹介されたのが、完全有機農法を提唱、実践する奈良県の医師梁瀬義亮氏でし
た。氏による著書「仏陀よ!−今を生きる人のための仏道入門」(地湧社)や「愛する子孫の幸福のためにご尽力下さ
い(声明文)」の英訳をマーク・カプリオ氏(現立教大学教授)と共に始めたのが翻訳者としてのきっかけとなりまし
た。
ここ10有余年の多分野横断的デザイン分野における翻訳の仕事を通して、デザインの文化、社会、経済に果たす役割
が大きいことを学びました。特に、デザインという美意識が、持続可能な視点を提供できる力強いツールであることを
実感しています。
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